近年、新築住宅には、24時間換気システムの設置が義務付けられています。この換気システムには、室内の空気を排出する排気口だけでなく、新鮮な空気を取り入れる吸気口も設置されています。しかし、吸気口から入ってくる風が気になる、冬場は寒く感じるなどの理由から、吸気口を閉じてしまう方がいます。今回は、24時間換気の吸気口を閉じることの危険性や、正しい使い方、活用法について解説します。まず、24時間換気の吸気口を閉じるのは、原則としてNGです。24時間換気システムは、室内の空気を常に循環させ、汚れた空気や湿気を排出し、新鮮な空気を取り入れることで、健康的な室内環境を保つためのものです。吸気口を閉じてしまうと、室内の空気の循環が悪くなり、カビやダニが発生しやすくなるだけでなく、シックハウス症候群の原因となる化学物質が室内にこもってしまう可能性があります。また、冬場に吸気口を閉じてしまうと、室内の気圧が下がり、外から隙間風が入りやすくなるため、かえって寒く感じてしまうこともあります。24時間換気システムは、24時間稼働させることを前提に設計されています。24時間換気システムは、室内の空気を常に新鮮に保つための重要な設備です。ここでは、24時間換気システムの仕組みと、吸気口と排気口それぞれの役割について解説します。まず、24時間換気システムの仕組みについてです。24時間換気システムは、大きく分けて、第一種換気、第二種換気、第三種換気の3つの種類があります。第一種換気は、給気と排気の両方を機械で行う換気システムです。第一種換気は、換気効率が高く、計画的な換気ができるというメリットがありますが、設置費用や電気代が高くなるというデメリットもあります。第二種換気は、給気を機械で行い、排気を自然に行う換気システムです。第二種換気は、クリーンルームなど、特定の場所で使用されることが多い換気システムです。第三種換気は、給気を自然に行い、排気を機械で行う換気システムです。第三種換気は、設置費用や電気代が比較的安く、一般住宅で最も多く採用されている換気システムです。